サーフィン上達の極意

この記事のおかげで、サーフィンが良くなった

TSJJ13.4

『弱点は捨てなくていい、上書きするだけ』ロス・ウィリアムス

サーファーズジャーナル日本版13.4に掲載された『コーチングセッション 』が多くの反響を呼んでいる。

この記事は、あるアマチュアサーファーがモルジブでロス・ウィリアムスからコーチを受けるというものだ。


コーチを受ける筆者は、じつはサーフィンにそれほど自信を持ってはいない。つまりアベレージなアマチュアで練習不足でもある。さらにビーチブレイク出身のために、モルジブのサルタンのようなロングウォールの波が苦手。

それだけでなく、彼はサーフィンにコーチングなんて必要なのだろうかと思っている。その疑念は明確ではない。しかしサーファーならば誰でも抱いている気持ち、つまりサーフィンは単なるスポーツではないというコンセンサスがあるからだ。 (コンセンサス:一般認識)

さて、ロス・ウイリアムスは、説明するまでもなく元CTのプロサーファーでジョンジョン・フローレンスのコーチを長年務めている。もちろんロス自身もサーフィンの腕前は超一流だ。それだけでなく、彼はインテリジェンスに富んだサーファーで、サーファーズジャーナルのために機知に富んだコラムを執筆したこともかつてある。

『自分なりの完全なサーフィンへ、一緒に到達する』

さて、モルジブのリゾートホテルで初めて顔を合わせた2人。(ロスはイベント的なコンテスト出場のために来ていた)そこでロスはコーチングの役割やその必要性を筆者に語り、モルジブに来ていたケリー・スレーターのサーフィンを解説する。ここでロスのサーフィンの卓越した分析力が明るみになり、なるほどと思うほど説得力がある。

ちなみに、ロスがこの筆者に行うコーチングは、手取り足取りというものではない。前述のケリーのように、サーフィンを見て、サーファーの実力を分析し評価、そしてアドバイスするというものだ。それだったらロスでなくても他のコーチもしているじゃないかと反論する人も出るかもしれないが、ロスの的確でユニークなアドバイスはケリーのときと同様にシンプルでありながら核心をついている。

TSJJ13.4

またこの記事は、「サーフィンにコーチングは必要か」という問題提起もしている。その疑問を何人かのプロサーファーへ投げかけている。その質問に対して、あるプロサーファーの回答がおもしろい。その1人曰く、サーフィンていうのは、たいていの場合サーファー本人が思っているほどイケていないという。つまり自惚(うぬぼ)れているから、欠点を指摘すると素直に認めようとはしない。だからコーチングは、まず時間をかけて信頼関係を構築する必要があるのだという。

さて、この記事を読んでから、私はサーフィンの調子がすごく良い。本当に良いのだ。良薬のように効いた。文章の中でロスの語りは少ないが、そのどれもが自分のサーフィンに「ピタリとはまる」のではと感じた。海の中で実践してみたら、やはりポジティブな結果につながった。素直にサーフィンが楽しい、もっともっとサーフィンがしたくなる。とにかくこの記事、読んでおいて損はない。



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